終業式での校長講話より
12月7日の読売新聞「編集手帳」の記事を生徒に紹介しました。(一部生徒に伝わりやすい表現に変えています。)
「古代ギリシャの哲学者アリストテレスは『悲しい時は悲しい音楽を聴くことが心を癒す』と考えた。対して同じくギリシャの数学者ピタゴラスは『心がつらい時には明るい曲がいい』と唱えている。NHK紅白歌合戦に、菅田将暉さんの弟、歌手のこっちのけんとさんが出場する。歌を聴いて相反する二つの説を思い浮かべた。ヒット曲『はいよろこんで』は悲しくも明るい。中高生新聞にインタビューが載った。生きづらさを抱える人たちへの思いを込めた曲だという。ギリギリダンスと歌う直前に口ずさむモールス信号はSOS。だれかに頼っていいよ、というメッセージだ。小学生の頃は活発な兄と弟に比べて、病気がちで動けない自分に劣等感を抱いていた。大学時代にはアカペラサークルで全国優勝し、歌手になりたいと願うも民間企業に就職した。だが、精神的な無理がたたって心の病を発症し、一年で倒れた。曲のイントロにも凝った仕込みがある。謎の言葉を逆再生すると、『結局はね、優しささえあれば、いいとは思う』と聞こえるとか。」
以上、「優しさについて」生徒に話した内容でした。