日誌

2025年3月10日 16時18分 [1年担任3]

【1-3】ずうっと、ずっと、大すきだよ④

この教材でもっとも難しい場面。

子犬をあげるといったとなりの子。

子犬をいらないといった「ぼく」。

初発の感想で、

「なぜ、ぼくは子犬をもらわなかったんだろう。」

「子犬をもらわなかったのに、バスケットをあげたことがすごいと思った。」というのがありました。

そもそも、なんでとなりの子は「ぼく」に子犬をあげようとしたんだろう。

そう問いかけると、

「見てたんだよ!」とたくさんの声が上がりました。

と前のページに戻り、挿絵を指さす子供たち。

この挿絵を確認すると、となりの子は、

ただ子犬がたくさんいるからあげようと思ったのではなく、

「ぼく」が悲しんでいることを知っていて、それを慰めたくて行動をしたのだと読めます。

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その思いやりに対して「ぼく」はただ「いらない」といったのではなく、

「エルフが使っていたバスケットをあげる」ことで思いやりのお返しをしています。

子供たちの思考はこのように考えていく子もいれば、「使わなくなったからあげる」と考える子もでてきます。

そのため、「ぼく」の気持ちは2段階でかんがえました。

「子犬をいらないといったぼくの気持ち」

,「なぜバスケットをあげたのか」

「バスケットは、大事なものじゃなかったの?」「必要なかったらあげちゃうの?」「みんなならあげる?」と子供たちの気持ちを揺さぶると、

【ぼくだったら、あげられない。エルフとの思いでが詰まった大切なものだもん。だから、ぼくはこの男の子はすごい強い子だと思う。】

と発言してくれた子がいました。

それでも、そんな大切なバスケットをあげた「ぼく」。

【ぼくは、きっと優しくしてくれたとなりの子なら、大切にしてくれるとおもったんだよ。エルフと「ぼく」の絆は強くて、バスケットをあげても「ぼく」の心のなかの思い出は消えないからあげたんだと思う】

子供だちは、友達の考えを聞くことで

どんどん考えが深まっていっていました。

今回、このお話を通して、たくさんたくさん考えて、

意見を交換しあって、自分たちなりの答えが出せたようでした。

バスケットをあげた男の子の強さ、言葉で愛を伝えることの大切さ、いろいろなことを教えてくれた教材でした。

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